LA MONTAGNE

皆様こんにちは。 今回は、現在、弊社でもお取り扱い頂いております、LA MONTAGNE(ラ・モンターニュ)のデザイナー、 松井さんのデザイナーズブログを掲載したいと思います。 建築にまつわる話から、ジュエリーまで。 読み応えのある内容になっておりますので、是非ご覧頂ければと思います。

LA MONTAGNE(ラ・モンターニュ)のデザイナー松井です。 今日はジュエリーを始めたきっかけについてお話ししたいと思います。 実は、私は建築が専門で、ずっと建築の意匠設計を学んで来ました。 今も建築の仕事もしています。 そんな私がなぜジュエリーを始めたのか。いくつかの理由がありますが、一番の大きな理由は 自分でデザイン、構造、全てをコントロールできる身体につけるものがつくりたかったからです。 私がまだ設計事務所に属し仕事をしていた頃、連日頭をふる回転させ考え抜いたアイディアや 細部のデザインが物理的な理由やコストを理由に実現されないことが多々ありました。 実現が難しいことを理解しつつ納得ができず未熟ながら、いつもそのことにフラストレーションを感じていました。 それでも建築にしかできない人の居場所をつくるという面白さに魅了され、なんとか数年働き続けることができました。 しかし、初めに抱いたフラストレーションが消えることは無く、少しずつ大きくなり、 いつからか職人のように手の中で、妥協なく、細部までこだわれるものづくりがしたいという思いが強くなっていったのです。 何かこの制限されている気持ちから解放されたい、という思いがとても強くなっていました。 こうなったらあとはやるかやらないか。悩んだ末に私はやることにしました。

建築をやっているのにジュエリーを始めるということに後ろめたさを感じていたけれど、 新しい価値観をつくることができるのなら、建築でも他のことでもいいのではないかと。 できることを始めてみようと。 それから何を始めるかを決めるまであまり時間はかかりませんでした。 もともと建築模型をつくることが好きで、立体的な造形に自信がありました。 また、学生の頃から身体と空間の関係性にとても興味があったこともあり、すぐにジュエリーに辿りつきました。 なぜ服飾ではないのかというと、服飾は既に新しい概念の素晴らしいものに溢れていて、 これから自分が太刀打ちできることなど到底ないと思ったからです。 今思えば恥ずかしい話なのですが、ジュエリーのことを知らなかったが故にジュエリーならできると思ったのだと思います。 私が知っていた数少ないジュエリーの中でも素晴らしいものがたくさんありましたが、 まだ、コンテンポラリーなものが少なく服飾より可能性があるのではないかと。 今、思い返してみるとかなり無知で無謀というか。結果的には良かったのですが。笑 それからはあっという間で、思い立ったら吉日と言わんばかりに、東京都内の彫金教室を調べ上げ、 自分の家から通える教室を見つけ、翌週には教室に通い始めていました。

始めてみると、K18がなぜ18なのか、silver925がなぜ925なのか、何度で何が溶けるなど、 まさに化学で、もともと理科系の私にはますます面白くなり、どんどん彫金にはのめり込んでいきました。 徐々に技術が身につき、作品がいくつかできたある日、その1つをSNSにあげてみたのです。 すると、思っていた以上に反響があり、友人の一人からつくって欲しいと言われました。 嬉しい気持ちと同時に自分が作るものに共感してくれる人がいることが自信になり、私はブランドを始める決意をしました。 これがジュエリーブランドを始めるきっかけとなりました。 写真は友人から初めて依頼されたペタルピアス。 花びらをイメージしていて、パールキャッチを種に見立てています。 Théâtreさんにてお取り扱い頂いております。ぜひお立ち寄りください。 LA MONTAGNE デザイナー　松井さやか デザイナー/建築家/一級建築士 2010東京理科大学 修士設計 学内1等/全国修士設計展 トウキョウ建築コレクション 2010 西沢立衛賞受賞。 平田晃久建築設計事務所を経て2016年より SAYAKA MATSUI ARCHITECTS 主催。 同年〜2018年3月までY-GSA(横浜国立大学大学院建築都市スクール) 設計助手。 2015年より彫金を趣味で始め2017年6月よりLa montagneを立ち上げる。 10/30まで渋谷ヒカリエShinQs1F Théâtreにて取扱中

THEATREUX 渋谷ヒカリエShinQs 1階 TEL 03-6434-1487 ☆テアトロInstagram☆